ライトノベル購入のための基礎知識 -レーベルを制する者はラノベを制す-
基本的なこと
「レーベル」について
- 「○○文庫」というのを「レーベル」と呼びます。ライトノベル独自の文化でしょうか。知りません。「このレーベルの看板作家は誰だろう」「こいつはデビューするレーベルを間違えている」などという風に使います。
- ちなみに電撃文庫・富士見ファンタジア/ミステリー文庫・スニーカー文庫・ファミ通文庫は全て角川グループです。ビバ寡占。
- ライトノベルの全体像は、レーベルを基準にすると把握しやすいと思います。
- 「鉄板で面白い作品を読みたい」と思ったらメジャーレーベルの人気作品を、「ちょっと個性的なものを」と思ったらマイナーレーベルの人気作品を、「有名どころは読みつくした」と思ったらメジャーレーベルのマイナー作品を、そして満を持してマイナーレーベルのマイナー作品を……という具合に購入の目安にするといいんじゃないかなぁ。
- で、レーベル内における人気の目安になるものと言えば、やはり「アニメ化」が分かりやすいかなぁ、と思うわけで。
- そういうあたりを踏まえつつ、各レーベルの説明をしてみたいと思います。以下、無駄に長いです。
メジャーレーベル
特徴
現在の最大手レーベル。SFやファンタジー、ミステリからラブコメまで、バリエーションに富んだラインナップをそろえる。実験的な作品は多いけれど、それらもどこか堅実な雰囲気を持っている、と思う。最近は一般向けハードカバーにも進出している。
最近アニメ化された作品
アニメ化が予定されている作品
「灼眼のシャナ(第二期)」「撲殺天使ドクロちゃん(第二期)」「バッカーノ!」「シゴフミ」
アニメ化されていない人気作品*1
「狼と香辛料」「とある魔術の禁書目録」「とらドラ!」
備考
雑誌は「電撃hp」。書籍扱いなのでバックナンバーを書店でお取り寄せできるらしい。
発売日は毎月10日。電撃は特に早く売られていて、7・8日くらいには店頭に並んでいる。
刊行点数は13冊/月くらい。ダントツ。
特徴
名前どおりファンタジー主体のレーベル。現代物でも魔法バトルや超能力バトルが多い。良く言えば作風が統一されている、悪く言えばバリエーションに欠けている、といった感じ。シリーズの長編と短編集が同時並行的に刊行されるシステムがある。電撃編集部とは仲悪いらしい。
最近アニメ化された作品
アニメ化されていない人気作品
「伝説の勇者の伝説」「鋼殻のレギオス」
特徴
少年サンデー的ポジション? いちおうファンタジー主体。「ロードス」とか「ラグナロク」とか。また、意外にノベライズ物が多かったりする。ガンダムとか。エロゲのノベライズも多い。ニトロプラスとかユニゾンシフトとか(勘違いでした。ファミ通文庫でした。訂正してお詫びいたします)。最近は、電撃・富士見のトップ集団から引き離されていたけど、「ハルヒ」の大ヒットで復活。
最近アニメ化された作品
「涼宮ハルヒの憂鬱」
アニメ化が予定されている作品
「ムシウタ」
中堅レーベル
特徴
富士見ファンタジア文庫の弟分。創刊当初は「地雷レーベル」とか呼ばれていたものの、ミステリー路線をばっさり切り捨てて大変身。まさにコペルニクス的転回。それ以降、青春恋愛物が多くなった。合言葉は「L・O・V・E!」。くれぐれも本格的な推理小説を期待してはいけない。
アニメ化されていない人気作品
「GOSICK」
特徴
ノベライズ作品多し。最近、地味に勢いが出てきている予感。
最近アニメ化された作品
アニメ化が予定されている作品
アニメじゃないけど「学校の階段(実写映画)」
アニメ化されていない人気作品
「“文学少女”シリーズ」「狂乱家族日記」
アニメ化が予定されている作品
「ゼロの使い魔(第二期)」
特徴
新人の発掘には定評がある。どこかライトノベルらしくない作品が多いかな。一時期に比べるとちょっと下り坂?
最近アニメ化された作品
マイナーレーベル
特徴
ポリフォニカ文庫。…嘘です冗談です。
最近アニメ化された作品
特徴
古きよき雰囲気(?)の作品が多め。メジャーレーベル以外では唯一、雑誌を持っている。
特徴
一時期、刊行が途絶えたりしていて、なんか危うい。がんばれゼータ文庫。
備考
発売日は奇数月20日。刊行点数は2冊ほど。
その他
意外(?)にラノベ率が高い「講談社ノベルス」。
インターネット投票によるランキングを採用した「ZIGZAG NOVELS」。
「徳間デュアル文庫とトクマ・ノベルズEDGE」。
老舗の「ソノラマ文庫」。
などなどあります。
是非、そういうところからも自分好みの作品を見つけ出してください。
*1:売上げデータや各種人気投票などを参考にしつつ、基本的に独断と偏見で選んでいます