第二回萌理賞選考結果

http://q.hatena.ne.jp/1154079537 (開催場所)

総評

今回は冗長な作品が減りました。もちろん400字だから字数自体が少ないのですが、題名もほとんどつけられていますし、推敲したと思われる形跡があり、全体的に質が向上しています。読んでいて疲れるようなことも少なくなり、楽しく読めました。


『夏』は400字だとは到底思えないほど、世界観を構築しドラマを展開している正統派小説で、賞を差し上げるのが全く惜しくない作品です。「萌え」と呼ぶかどうかはともかく、薄幸そうなヒロインに感情移入できて行間も想像できます。上手すぎる。『夏娘』はイラストの少数精鋭さを示しています。『夏の姉は妹と幼馴染』は毎回凄い発想力です。純粋に萌えという点では一番。次点にも常連がいますが、次点と期待賞の差はセンスとか完成度とかですね。


今回は字数制限が厳しかったからか、メタ萌え系の作品が多かったですね。結果的にメタ萌えはことごとく賞を逃しましたが、下手だったわけではありません。『It's my sister』とかはかなりいい線行ってました。でも基本的に変化球だし、身内とか元ネタを知ってる人とか読者を選ぶし、もし賞をあげちゃうとみんな書きそうな気がするので、厳しくしました。しかしこれは単なる偏向ではありません。メタ萌えやネタ萌えはパッと見は面白いんだけど、何度も読み直させる力はないですね。そこが賞を取った作品との違いです。


ただ回を重ねるにつれて、作品がパターン化したり均質化する恐れはあります。投稿規程の改変も含めて、そこら辺の問題は考えておきます。さて、読者や投稿者の方はもちろん、作品や感想をトラックバックで寄せて頂いた方々も、本当にありがとうございました。次回も開催する予定ですので、たくさんのご応募お待ちしております。

予告

規定を見てからだと間に合わないので、早めに予告しておきます。次回も月末の週末で、8月25日頃を予定しています。課題モチーフは、「夏」「上/下/同級生」「転校生」「委員長」「女教師」のいずれかを選ぶ形を想定しています。


20人の枠がすぐ埋まってしまうので、定員をあと5〜10人くらい広げるかもしれません。でも閲覧数やトラバ数ブクマ数自体は前回より勢いがないので、そんなに広げて枠が埋まらないのもアレですし…。トラバ賞を作れば柔軟に対応できますが、評価がいらない人には余計なので難しいところです。それとイラストはサイズではなく合計容量(複数枚可)に切り替えて、マンガ形式もアリにしようと思います。

追記

倒錯社::公開編集会議 - 第二回倒錯社賞投票


また倒錯社に協賛して頂けるかもしれません。協賛賞はまだ確定ではないですが、参加者の方は楽しみにお待ち下さい。